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ランニング前後のカラダケア
走り終わった後も重要!
ランニングコースをひととおり走り終わって「やれやれ」。でも、そこで安心してはいけません。ランニングの後は身体のケアがとても大事なのです。ランニング初心者にありがちなのは、身体のケアを怠ってしまうこと。ケアを怠ると、疲労が抜けないほか、ランニングで負担がかかった膝やアキレス腱を痛めやすくする原因にもなってしまいます。
ランニング後は身体をいたわって、丁寧なケアを心がけましょう。
入浴で心身ともにリラックス
お風呂に入ることは、心も身体もリフレッシュさせます。汗や身体の汚れを流すほか、酷使して硬くなった筋肉を緩める効果もあります。
ランニング後の入浴で効果的なお湯の温度は、38〜39℃くらいのぬるま湯です。このぬるま湯に、30分〜1時間ほどかけてじっくりと入り、身体を温めましょう。時間をかけることで、身体の芯から温まります。さら湯も良いですが、入浴剤を入れて入浴を楽しむのも良いです。保温効果も期待できますね。のぼせないように、お風呂場の換気は適度に行いましょう。
湯船の中では、身体のチェックをします。足の裏、ふくらはぎ、身体の末端部分などを、手で触って異常がないかどうか確認します。長い入浴時間を有効に使って下さいね。
夏場の暑い時期は、ぬるめのお湯にじっくりと浸かるよりも、43℃くらいのお湯に2〜3分の入浴が良いでしょう。夏は新陳代謝が低下しているので、長時間の入浴はそれだけで疲れる原因になるからです。
入浴後は、しっかりと水分を補給します。走り終わった達成感でアルコールを飲みたくもなりますが、入浴前の飲酒は絶対におやめ下さい。また、アルコールの摂取は疲労回復を遅らせるので、出来ることなら控えた方が無難でしょう。
萎縮した筋肉をストレッチで伸ばす
ストレッチは走る前にもウォーミングアップのために行いますが、走り終わってからも行いましょう。筋肉をゆっくりと伸ばすストレッチには、筋肉の血流量を増加させる働きがあります。走り終わった後の萎縮した筋肉は血流が低下していますから、ストレッチで血流量を増やすことはたいへん有効なケアです。血流量が増えると疲労物質も速く除去することが出来ます。
ランニング後のストレッチは、ランニングで酷使した脚の筋肉をはじめ、アキレス腱や関節などを中心に行い、疲労を取っていきます。ストレッチを行う際に重要なのは、伸ばしている筋肉に意識を集中させることです。筋肉が伸びていることを感じながら行いましょう。伸ばしている時間が長いと、ストレッチではなく筋肉トレーニングのようになってしまいます。それでは趣旨が変わってしまいますので、伸ばす時間は30秒〜60秒程度にとどめて、リラックスしながら行って下さい。
ストレッチは、暖かく明るすぎない部屋で行うのがおすすめ。入浴後に行えば、筋肉も伸びやすく疲労の回復も速くなります。
重要な箇所
●足首・・・・・・ランニングで一番ストレスを受ける部分です。
●アキレス腱・・・・・・足首とヒラメ筋も意識しながらゆっくりと伸ばします。
●太もも前部・・・・・・方膝を倒して曲げた状態から、上体を後ろに倒して伸ばします。
●背中や腰・・・・・・内臓などの疲れは背中に現れます。
関節や筋肉、靭帯に痛みがある場合は、無理にストレッチを行わず、患部を氷水で冷します。冷やすことで、炎症の拡大を防ぎます。
ツボで疲労回復促進
筋肉は疲労することで弾力性を失い、硬くなります。それを和らげる方法の1つとしてツボが有効です。ツボは、押してみて痛い・気持ち良いと感じるところです。
ツボを押すときは、力を入れすぎないようにしましょう。ツボに対して垂直に当てた親指にゆっくりと力を入れて2〜3秒静止し、その後はゆっくりと力を抜いていきます。これを5〜10回繰り返します。
ランニングの疲れを取るツボ
●大腿部・・・・・・風刺(ふうし)、血海(けっかい)、箕門(きもん)
●膝関節部・・・・・・委中(いちゅう)
●下腿部・・・・・・足三里(あしさんり)、承山(しょうざん)
大腿部・下腿部のツボは、それぞれの部位に有効で、膝関節部のツボは、膝関節・大腿部・下腿部のいずれの疲労にも有効です。
失った栄養は素早く補給しよう
ランニングでは、グリコーゲン・たんぱく質・水分・ミネラルなどが失われます。グリコーゲンはエネルギーの源、たんぱく質は筋肉の損傷を修復させる素です。水分とミネラルは汗によって出て行ってしまいます。
ランニングの後は、これらを早めに補給することがポイント。スポーツドリンクや果汁100%ジース、ゼリータイプのエネルギー補給食品がおすすめです。
しかし、ランニングの後は消化能力が落ちているため、沢山食べるのは厳禁。食事を摂るなら、消化吸収が良いものを選び、よく噛んで食べましょう。
食事は、たんぱく質を摂るために肉ばかり食べたりしてもいけません。多く摂れば良いというものでもないのです。全体的なバランスを考えて摂ることが、身体のケアにつながります。